スペイン中央部に位置する首都マドリードにあるバラハス空港。スペイン国内では最大規模の空港であり、旅客者数において欧州でも常に上位に名を連ねる。広大な敷地に3,500m超の滑走路が4本、4つの旅客ターミナルを有し、年間およそ6,000万人の旅行者を取り扱う24時間の国際空港である。
空港概要
ヨーロッパの地中海に面した国スペインの中央部に位置するマドリードは首都であり、スペイン国内で最も人口が多い都市である。
国内外における空の玄関口となるバラハス空港はマドリード中心地から13km北西にあり、3,000haを超える広大な敷地と3,500m超の滑走路を4本、合計4つの旅客ターミナルを有し、フランス・パリのシャルル・ド・ゴール空港に次いで欧州で2番目に大きな空港である。
1933年に商業飛行を開始し、需要に合わせて旅客ターミナルを増設してきた。およそ30〜40年の間隔で、空港の正式名称もアップデートされており、現在はスペインの民主化に貢献した元首相であるアドルフォ・スアレス氏を称え「アドルフォ・スアレス・マドリード・バラハス空港」となっている。
バラハス空港には89社の航空会社が乗り入れており、201の目的地へ就航している。年間旅客者数は6,000万人以上、発着回数は35万回を超える。スペインのフラッグキャリアであるイベリア航空とスペインの航空会社エア・ヨーロッパが拠点空港として利用している。
メインターミナルとも言えるターミナル4および4S(2006年にオープン)は、有名建築家によるもので、独創的なデザインの天井は”美しい空港”として書籍やメディアにも数多く取り上げられている。
空港運営はスペインの国営企業であるAena社によって行われている。Aena社は国内外46空港の運営を担っており、子会社を通じてイギリス(ロンドン・ルートン空港)やブラジルの18空港、さらには南北アメリカ諸国の15空港を管理するなど空港運営のプロフェッショナル集団である。
空港内の広い敷地には、未開発の土地も多く残されており、今後さらなる拡張が計画されている。
正式名称 | アドルフォ・スアレス・マドリード・バラハス空港 |
住所 | Av de la Hispanidad, s/n, 28042 Madrid, Spain |
運営組織 | Aena |
Webサイト | https://www.aena.es/en/adolfo-suarez-madrid-barajas.html |
アクセス | ・マドリード中心部から車で約40分 ・ソル駅から鉄道/地下鉄で約35分 ・アトーチャ駅からバスで約50分 |
駐車場 | ・T1:標準1か所、エクスプレス(30分以内)1か所、VIP1か所 ・T2,3:標準1か所、エクスプレス2か所、VIP1か所 ・T1〜3共通:長期1か所、格安1か所 ・T4:標準1か所、長期1か所、優先1か所、VIP1か所 |
滑走路 | 4本 4,350m×60m(18R/36L) 3,500m×60m(18L/36R) 4,100m×60m(14R/32L) 3,500m×60m(14L/32R) |
敷地面積 | 3,050ha |
就航路線 | 201路線 ※2024年11月13日時点 |
利用エアライン | 89社 ※2024年11月13日時点 |
3レターコード | MAD |
輸送実績(2023年)
総発着回数 | 351,906回 |
総旅客数 | 60,220,984人 |
貨物量 | 643,535トン |
参照元:https://www.aena.es/es/estadisticas/inicio.html
ターミナルビル概要
ターミナル数 | 4 |
運営会社 | Aena |
面積規模 | T1〜3: Unknown、T4: 470,261㎡、T4S: 287,384㎡ |
運用時間 | 24時間 |
沿革
1931年 | マドリード国立空港が開港 |
1933年 | 商業飛行を開始 |
1944年 | 1,400mの滑走路が建設 |
1954年 | ナショナルターミナル(現在のターミナル2)がオープン |
1965年 | アエロプエルト・デ・マドリード・バラハス空港に名称を変更 |
1971年 | ターミナル1がオープン |
2006年 | ターミナル4および4Sがオープン |
2014年 | 空港の正式名称がアドルフォ・スアレス・マドリード・バラハス空港に変更 |
参考文献/URL
世界の空港辞典 (編著:岩見宣治,唯野邦男,傍士清志,2018)