『Airport Report』 与那国空港 Apr,2024

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与那国空港は日本最西端の島である与那国島にある空港である。与那国島は南西諸島八重山列島の島のひとつで、石垣島から127km、台湾から110kmの距離にある。

横長の楕円形をした島の中央上部海岸沿いに与那国空港は建設され、東西方向に伸びる長さ2,000mの滑走路を有しており、ジェット機の離発着も可能な空港となっている。

現在は那覇と石垣の2路線で、プロペラ機によって1日数便が運航されている。フライト時間は那覇からおよそ1時間20分、石垣からおよそ30分である。

ジェット機による運航はほとんどがチャーター便で、過去にはフジドリームエアライン(FDA)社が茨城※1や佐賀※2を結ぶ便を就航したこともある。

2022年の年間旅客者数は約8.4万人※3とパンデミック前の2019年(約10万人)と比較すると過去の水準まで回復していない。

一方、地政学的に防衛の視点からも重要な島であり、滑走路の延長や港湾整備などの話※4も上がっている。今はまだ、のどかな時間が流れる2024年4月の与那国空港をレポートする。

※1 茨城空港 お知らせ 「茨城ー与那国島・宮古島」チャーター便が運航されます

※2 佐賀空港チャーター便発着実績

※3 国土交通省 空港管理状況調書

※4 琉球新報 2023年9月15日

空港概要

沖縄県・与那国空港 -Yonaguni Airport-

充実した施設サービス

年間旅客者数が10万人を下回る規模の与那国空港だが、旅客ターミナル施設内の売店やレストランは比較的充実している。

特産品やお土産が購入できる売店は3つもあり、今月オープンしたカフェ・レストランではハンバーガーもあり、離島とは思えないサービスレベルとなっている。

旅客ターミナル施設自体も丈夫な作りで建設されているほか、設備面についても自動バゲージクレームや比較的新しい預け入れ荷物検査機器が導入されている。

無料の路線バスが乗り入れ中

与那国空港には路線バスが乗り入れており、誰でも無料で利用することができる。与那国町から運営を委託された民間企業が1日8便を運行中である。

与那国島内には3つの主な集落があり、島の東部にある祖内地区、西部にある久部良地区、南部の比川地区、それぞれ路線バスのルートに入っている。

展望デッキは実質閉鎖中

与那国空港の旅客ターミナルビルは1階建てで、ビルの脇から階段を登って屋上に展望デッキが用意されている。しかし、現在は何らかの理由で立ち入り禁止の札があり、利用できない状態となっている。

屋上には小さな階段が設置され、登ると大人5名程度が立てる小さなスペースがあるが、前にフェンスがあるため撮影スポットとは言い難い作りになっている。

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