鹿児島県の本土から南に約60kmのところに位置する屋久島。手付かずの自然が残り、野生動物が多く生息するこの島は、面積の約20%が世界自然遺産に登録されている。
屋久島空港は島の北東部にあり、集落のある宮之浦と安房のちょうど中間地点に位置している。2021年の旅客者数は約12万人で、鹿児島県の離島7空港の中では、奄美、徳之島に次いで3番目に利用者の多い空港だ。
現在、滑走路の長さの関係からジェット機の乗り入れはできないが、航空需要の高まりを受け、県は滑走路を2,000mに延長する計画を検討しているという。実現すれば、首都圏からの直行便や海外の都市から多くの旅客がやって来ることが予想される。
今はまだ、ゆったりとした時間が流れる2023年4月の屋久島空港をレポートする。
空港概要
鹿児島県・屋久島空港 -Yakushima Airport-
ひっそりと溶け込む空港
世界自然遺産に登録され、国内外から数多くのゲストを迎える屋久島だが、空港はとても質素だ。
離島空港らしくターミナルビルは1階建て、レストラン以外でゆっくりできるようなスペースはほとんどない。飛行機に乗るためだけの小さな空港だ。
ジェット機対応する検討がされてはいるものの、島の豊かな自然を守り、自然とともに暮らす姿勢は今後も変わらないだろうし、変わってほしくないとも思う。
海外ゲスト向けのサービスが求められる
屋久島では海外からのゲストも多く見かける。ここ屋久島空港でも家族連れの外国人観光客を目にする。
しかし、屋久島空港は他言語対応が皆無と言っていい。第1印象を決定づける空港だからこそ、海外ゲスト向けのサービスは特に気を配りたいものだ。
“離れ”にある観光案内所
空港に到着後すぐ目にする観光案内所だが、屋久島空港はターミナルビルから外に出た”離れ”にある。
ビルを出て、左の方向に100mほど行った先にある小屋がそれだが、案内がないためほとんどの人がスルーしているに違いない。
ターミナルビルが刷新される際は、建物内に設置されることを願うばかりだ。
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