沖縄県・八重山エリアの玄関口である石垣空港。石垣島の東側・白保エリアに位置し、中心市街地にある石垣港離島ターミナルまではバスでおよそ40分ほどの距離。国内外から美しい自然を求めて多くの観光客が訪れるほか、周辺離島への物資輸送など物流の拠点としても重要な役割を果たしている。2013年に空港ターミナル施設が新しくオープンし供用を開始。同年には国際線の定期便が初就航するなど近年は空港機能が強化されている。現在は国際線専用のターミナルを建設中であり2022年に完成予定だ。航空需要の回復を見据え、積極的に投資を行う2021年9月の石垣空港をレポートする。
空港概要
離島とは思えない立派で清潔な空港ターミナル
離島や昔ながらの沖縄が残る島とイメージしながら石垣空港に降り立つと見事に裏切られる。飛行機とターミナル施設は搭乗橋で接続され、たっぷり降り注ぐ自然光を取り込むガラス張りの施設に入るとここが離島の空港とは感じれられないほど充実している。
施設内は空調が完備され快適で、ビーチの砂もないほど清掃が行き届いてる。メインフロアの1階にはフードコートやカフェがあり、旅客だけでなく送迎客もくつろげるスペースになっている。到着客の出口も同じ1階中央にあり、ピークシーズンは人でごった返すと予想される。同じく1階にはお土産などのショップも設置されており、急速に空港利用者が増えた場合は、二次交通への接続など効率的な旅客処理が求められることになるだろう。
珍しい形状の展望デッキ
日本の空港の多くで展望デッキが設置されているが、そのほとんどはターミナル施設の最上階に駐機している飛行機に向かうようにして直線的に作られる。ここ石垣空港は珍しく円形状の展望デッキとなっている。駐機する飛行機や滑走路を眺められる方向もあれば、管制塔や陸地、遠くには青い海を望める方向もあり、さまざまな角度から空港周辺を確認することができる。展望デッキ内のスペースは決して広くないが、個性的な石垣空港を感じられるコンテンツの1つになっている。
穴場は2階の休憩スペース
賑やかな石垣空港で少し落ち着いて過ごしたいときは、2階にある休憩スペースがおすすめだ。案内サインが目立ちづらいこともあり比較的空いている。主な利用者は空港職員で、ランチ後の仮眠などで使っている人を目にする。心身ともにリフレッシュしたい人には、近くに琉球マッサージの店舗もあるので、利用してみるのも良いだろう。ただ、同じく2階にある出発セキュリティゲートとは繋がっていないため、一度1階に降りてから再度2階へ向かわなければならずやや不便な印象。
市街地へ向かうバスの車種は路線バス用
大きなスーツケースを持って訪れる観光客が多い石垣空港だが、市街地へ向かう際にバスを使用するときは注意が必要だ。いわゆる観光バスやシャトルバスではなく、路線バス用の車種のため大きな荷物を置けるところは充実していない。混雑時は申し訳ない気持ちでいっぱいになる。石垣島に着いて早々、ブルーな気分にならないためにも、大荷物があるときはタクシーやレンタカーを利用するか、荷物をとことん減らして来島するのが良いだろう。その前に、大型の空港シャトルバスを運行してくれるよう今後の改善に期待したい。
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