『Airport Report』伊丹空港 Sep,2020

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東京・羽田から約1時間のフライトで到着する関西を代表する空港。国内線専用の空港でありながら大阪、京都、神戸の3大都市からのアクセスも良いため総旅客数は年間1,650万人に達する。統合された3空港(関西国際空港、伊丹空港、神戸空港)の中で唯一の黒字空港。2020年8月には約50年ぶりにターミナル施設がリニューアル。2020年9月時点の伊丹空港をレポートする。

空港概要

大阪府・大阪国際空港(伊丹空港) -Osaka International Airport (Itami Airport)-

3市境にまたがるアクセス抜群の空港

伊丹空港は兵庫県伊丹市と大阪府豊中市および池田市の3つの市をまたぐ珍しい空港。周辺は住宅街のため、騒音などの関係から離発着は午前7時から午後9時までと定められている。空港から大阪随一の繁華街・梅田駅までは電車で30分とアクセス抜群。東京までのフライトは約1時間と時間を惜しむビジネスマンにとっては貴重な空港となっている。

ターミナルビルの経営状況は良好で、日本全国でも数少ない黒字空港のひとつ。関西国際空港や神戸空港の厳しい経営状況を助ける意味合いもあり、2016年に関西エアポート株式会社による3空港一体運営がスタートした。

コンパクトながら充実の商業施設エリア

関西3空港の民営化に際し、外資企業VINCIグループが運営に参画。世界中の空港運営を手がけるプロ集団であり、空港運営事業を成長させる取り組みを仕掛けている。ここ伊丹空港では、2020年8月にターミナル施設を全面リニューアル。保安検査を通過して、搭乗ゲートに向かうまでにあえて商業エリアを通る動線を設計するあたりは事業ノウハウを感じさせる。

決して規模の大きいターミナル施設ではないが、ショップやフードコートはなるべく集約し充実感を演出しつつ、搭乗ゲートがある出発エリアは必要最低限のサービスに留めるなどコンパクトながらメリハリを効かせた施設となっている。

日本人向けの空港施設

関西屈指の空港とはいえ国内線専用というわけか案内サインが小さいことや天井が低いことは日本人向けの設計だろうか。また、決して視認性が良いは言えない濃い茶色の背景色に青字のテキストという案内サインの配色も何か理由があるのかもしれない。

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