『Airport Report』 ビルバオ空港 Sep,2024

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スペインの都市ビルバオは、北部バスク州で最大の人口を誇り、事実上の州都と言われている。1997年のグッゲンハイム美術館オープン以降、観光客数が増加。また美食の街として知られるサン・セバスティアンへ向かう主な拠点でもあり、国内外から多くの人々が訪れる都市である。

ビルバオ空港は、ビルバオ市街地からバスで約20分ほどの距離にある。滑走路を2本有し、年間の総旅客者数は633万人で、スペイン国内では12番目に多い空港である。国内や欧州の主要都市を結び、スペインの格安航空会社ブエリング航空が主に運航を担っている。

1936年に供用を開始したビルバオ空港は、滑走路の延長・増設、などを経て、2000年に新旅客ターミナル(現在のターミナル)がオープン。スペイン人建築家であるサンティアゴ・カラトラバによる設計で、鳩をモチーフにした特徴的なデザインから地元では「ラ・パロマ」(鳩を意味するスペイン語)と呼ばれている。

旅客ターミナルビルは3階建てで、3階が出発ロビー、2階が出発・到着のゲートラウンジ、1階が到着ロビーで構成されている。出発ロビーにはチケットカウンターや保安検査場、ショッピング・レストランがある。航空機への搭乗は、出発・到着ともに2階で行われる。1階は到着客のバゲージクレームと駐車場へのアクセス経路が用意されている。ランドサイド(旅客)側から見ると2階建てだが、エアサイド側(航空機・滑走路)側から見ると3階建てという構造となっている。

ビルバオ空港の運営会社はスペイン国有企業のAenaが行っており、案内サインなどのデザインや旅客サービスは、同社が管理するマドリードやバルセロナなどの主要空港とほとんど変わらない。デザインの統一感を持つことで、旅客が迷わず、スムーズに空港を利用することができる。

スペイン全土で起きているオーバーツーリズムは、ここビルバオでも問題となっており、北部の玄関口とも言えるビルバオ空港は今後さらに対応を余儀なくされるだろう。旅客ターミナルの拡張が計画されているものの、そこまで持ちこたえることができるのか。2024年9月のビルバオ空港をレポートする。

空港概要

スペイン・ビルバオ空港 -Bilbao Airport-

アートの街を体現する特徴的なターミナル

スペインの有名建築家であるサンティアゴ・カラトラバが手がける旅客ターミナルは直線と曲線を巧みに織り交ぜ、ダイナミックかつ洗練されたデザインが印象的だ。その造形美は「鳩」をモチーフにしているという。地元の人々からはスペイン語で鳩を意味する「ラ・パロマ」と親しみを込めて呼ばれている。

ターミナル自体は白をベースとしていることもあり、ショップやレストラン、カフェなどの色鮮やかな看板や内装デザインがよく映える。スペインの地方空港とはいえ、インテリアや照明、フォントなど高いデザインセンスが感じられる空間が広がっている。

オーバーツーリズムが迫るビルバオ空港

ビルバオ空港に訪れたときは混雑ピーク時ではなかったものの、ゲート前の待機できる座席はほとんど埋まり、カフェやレストランも多くの人が出発を待ちながらエスプレッソを啜る。空いてる席がなく立って待つ人も少なくない。

スペイン全土でオーバーツーリズムが問題となる中、ここビルバオも例外ではない。ターミナルの広さや旅客の処理能力が圧倒的に足りていないことがよくわかる。施設の拡張計画もあるそうだが、数年先になることが予想されるため、来年のバケーション期間は混雑必至となりそうだ。

統一感のあるサイン表示

ビルバオ空港を運営する会社はスペインの国営企業Aenaで、スペイン国内のほぼすべての空港を運営している。そのため、館内にあるサインのカラーパターンやフォント、ピクトデザインは他の空港と同じデザインで統一されている。

これは旅客からするとわかりやすく、出発空港と到着空港で同じトンマナのサインであれば、迷うことなく目的地に行きやすくなる。空港運営会社が同じという利点を最大限に生かしている事例とも言える。

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