米国ミシガン州にあるジェラルド・R・フォード国際空港公団は、ミシガン州経済開発公社(MEDC)とサウスウエスト航空の支援のもと、FLITE(Ford Launchpad for Innovative Technologies and Entrepreneurship)を設立し、新しい航空技術ソリューションを開発・導入しようとする企業に補助金と検証の機会を提供するという。
第1回の補助金対象企業に3社が選定
FLITEは、空港を舞台にした全米初の取り組みの1つで、空港のリアルな環境下において新しい製品やサービス設計、開発、パイロットテストを行うための資金を提供するとのこと。初回の助成金は以下の3社に15万ドル(約1,700万円)を提供。
- Aurrigo: エアサイド側の「デジタルツイン」を実現するAuto-Sim®ソフトウェア・プラットフォーム
- WHILL: 自律走行型モビリティ
- Sunflower Labs: 遠隔自律型ドローンセキュリティシステム
ジェラルド・R・フォード国際空港公団の社長兼CEOであるTory Richardson氏は「FLITEは、航空輸送を改善する革新的な製品やサービスの開発に取り組む起業家や企業と提携し、イノベーション、起業、技術部門の成長のため、州全体のエコシステムを促進させることができるでしょう。」と話す。
検証で得られたノウハウや知見は他空港へ展開
FLITEの新しい諮問委員会は、実証を経て成功したプロジェクトについては、フォード国際空港以外にもフィードバックを提供する予定だとという。技術革新、業界のリーダーシップ、技術ソリューションへのコミットメントに基づいて選ばれた関係者は、カナダのエドモントン国際空港、ナッシュビル国際空港、ミネアポリス・セントポール国際空港、サンアントニオ国際空港、サンディエゴ国際空港、タンパ国際空港、米国空軍、Vantage Airport Groupとのこと。
FLITEの重点分野を定め、革新を加速させる
またフォード国際空港は、FLITEにおける6つの中核的な重点分野として「セキュリティ」「自動化」「スマートインフラ」「データ分析」「未来の出発ロビー」「安全性」を定めている。
サウスウエスト航空のアドバイザーであるKevin Kleist氏は「FLITEの重点分野は、航空・旅行業界における業務の近代化と改善に関して重要な示唆を得られる素晴らしい機会となるでしょう。FLITEと提携し、使いやすくかつ信頼性は高いが、低コストな空の旅を通じて、人々の生活に重要なものを結びつけるというサウスウエスト航空の使命を強化できること。さらには、これらの将来性の高い製品やサービスを支援できることをうれしく思います。」と述べている。
ジェラルド・R・フォード国際空港公団理事長のDan Koorndyk氏は「全米初の取り組みであるこのユニークな事業で、MEDCおよびサウスウエスト航空と提携できることを光栄に思います。我々は、企業がより大きな夢を持ち、それを実現するために、空港関係者とより密に協力できることを楽しみにしています。」と話している。
ジェラルド・R・フォード国際空港 Press Release