世界最大の航空連合スターアラインアンスが、日本電気株式会社(NEC)とスイスのITプロバイダーSITAと生体認証技術に関する提携契約を結んだと発表した。
これによりスターアラインアンスに加盟するエアラインおよび利用空港で生体認証IDの活用が可能になることで、旅客に対してよりスピーディーかつタッチレスな空港体験を提供することが狙い。
世界460箇所を超える空港に導入されているSITAのインフラサービス基盤とNECが持つ生体認証技術の掛け合わせにより、スターアラインアンス加盟エアラインの旅客処理能力アップが期待されるという。
生体認証IDの利用に際し、乗客は1回のみ登録を実施。以降、生体認証チェックに対応したチェックポイントであれば、顔認証だけで通過できる。
スターアラインアンスのCEOであるJeffrey Goh氏は「この提携契約は我々の生体認証サービスをさらに拡張させるものであり、処理スピードの向上やタッチレスで安心できる体験を求める旅客の期待に応えるものでもあります。生体認証はこれらの体験において重要な要素であるとともに、旅客体験のデジタル化を牽引する我々の戦略でもある。」とのこと。
SITAのCEOであるBarbara Dalibard氏は「NECと共同でスターアラインアンス加盟エアラインへ生体認証の活用をサポートできることを嬉しく思います。旅客は長い間、自動化による旅客体験向上のメリットを望んできましたが、この傾向はCOVID-19の影響により加速しました。今回の提携契約により、生体認証が大規模なエアラインネットワークで活用されることでより価値を発揮します。これは非常に興味深く、デジタル認証が旅客にもたらす恩恵を実証しています。」とのこと。
NECのExecutive Vice PresidentであるMasakazu Yamashina氏は「COVID-19の影響が続く中で、シームレスでタッチレスな旅行の実現をリードすることを光栄に思います。我々のサービスを通じて、安全で快適な顧客体験を提供していきたい。」とのこと。
日本国内では、成田国際空港や羽田空港においてNECの顔認証サービス導入が進められており、ファストトラベルに向けた取り組みが加速している。
NEC Press Release