ヨーロッパ大陸の北西部に位置するイギリスを構成する1つの国であるイングランドの都市・ロンドンにあるロンドンヒースロー空港。2本の滑走路と4つのターミナルで年間およそ8,000万人の旅客が行き来するメガ空港の1つ。首都ロンドンと世界各地を結び、日中は5分間隔で旅客機が離発着する世界有数の混雑空港でもある。
空港概要
ロンドンヒースロー空港は、イギリス・イングランドの首都ロンドンにある国際空港で、世界各地を結ぶヨーロッパ最大の空港である。
その歴史は古く、現在の位置に開港したのは1930年のこと。グレート・ウエスト飛行場という名称だったが、1946年にロンドン空港となり、その20年後にヒースロー空港となった。
ヒースロー空港はロンドン中心部から西へ約24kmの位置にあり、東西に伸びる3,500m超の滑走路2本と4つの旅客ターミナルビルを有し、敷地面積は1,227haと成田国際空港(1,198ha)より広い面積を持つ。
年間旅客者数は約8,000万人で、東京国際空港(羽田空港)と同じ規模だが、そのうち約7,500万人が国際線の旅客者数であり、世界でもトップクラスの国際空港である。
ヒースロー空港を拠点にする航空会社はナショナルフラッグキャリアであるブリティッシュ・エアウェイズと大手航空会社であるヴァージン・アトランティック航空の2社。
空港運営は民間企業であるヒースロー・エアポート・ホールディングスが行なっているが、もともとは政府100%出資の公団が運営を担っていた。しかし、1985年にマーガレット・サッチャー政権時に空港民営化が進められ、その後に買収を経て、現在に至る。
各旅客ターミナルには地下鉄が乗り入れている。第2〜5それぞれのターミナルにはピカデリー線とエリザベス線の駅が設置されている。ヒースロー空港の第1ターミナルは2015年に閉鎖され、第2ターミナルの拡張用として今後活用される予定である。
また、ロンドン中心部からヒースロー空港へのアクセスは地下鉄のほかに、ヒースローエクスプレスがあり、中心部のパディントン駅を約15分でつなぎ、アクセス性の高い二次交通が整備されている。
正式名称 | ロンドンヒースロー空港 |
住所 | London Borough of Hillingdon |
運営組織 | ヒースロー・エアポート・ホールディングス・リミテッド |
Webサイト | https://www.heathrow.com/ |
アクセス | ・ヒースローエクスプレスでパンディントン駅まで約15分 |
駐車場 | 11箇所 |
滑走路 | 2本 3,902m×50m(09L/27R) 3,658m×50m(09R/27L) |
敷地面積 | 1,227ha |
就航路線 | 214路線 ※2024年10月27日時点 |
利用エアライン | 89社 ※2024年10月27日時点 |
3レターコード | LHR |
輸送実績(2023年)
総発着回数 | 454,089回 |
総旅客数 | 79,151,723(国内線:4,242,953,国際線:74,908,770) |
貨物量 | 1,387,060トン |
参照元:https://www.heathrow.com/company/investor-centre/reports/traffic-statistics
ターミナルビル概要
ターミナル数 | 5 |
運営会社 | ヒースロー・エアポート・ホールディングス・リミテッド |
面積規模 | 597,463㎡ (T2: 40,000㎡、T3: 98,962㎡、T4: 105,481㎡、T5: 353,020㎡) |
運用時間 | 24時間 ※23:30〜6:00は発着回数を最大5,800回/年に設定 |
沿革
1920年 | 前身であるクロイドン飛行場が開港(1959年に閉鎖) |
1930年 | ヒース・ロウ地区にグレート・ウエスト飛行場が開港 |
1946年 | ロンドン空港として供用開始 |
1952年 | 世界初のジェット旅客機デハビラント・コメットがヒースロー空港を拠点に商用飛行を開始 |
1966年 | ヒースロー空港へと名称が変更 |
1969年 | ターミナル1がオープン |
1977年 | ロンドン地下鉄が空港へ乗り入れ開始 |
1986年 | ターミナル4がオープン |
1998年 | ヒースロー・エクスプレス鉄道が運行開始 |
2007年 | 高さ86mの管制塔が稼働 |
2008年 | ターミナル5がオープン |
2014年 | 新ターミナル2がオープン |
2015年 | ターミナル1を閉鎖 |
参考文献/URL
世界の空港辞典 (編著:岩見宣治,唯野邦男,傍士清志,2018)