北陸地方にある富山県は、北側は日本海に面し、東側は北アルプスを構成する立山連峰を有する自然豊かな県である。富山空港は富山市内にあり、日本で唯一河川敷に設置された空港として有名である。河川と平行に作られた1本の滑走路は2,000mあり、ジェット機の離着陸が可能となっている。
空港概要
富山市の中心部から南におよそ7kmの位置にある富山空港は、南北方向に伸びる2,000mの滑走路を1本、旅客ターミナルおよび貨物ターミナルで主に構成されている。
富山県が管理する地方管理空港で、1963年8月から供用を開始している。富山空港は、富山市の中央を流れる一級河川・神通川の河川敷に設置され、世界的にも珍しい立地にある。滑走路や飛行機が駐機するエアサイドは河川敷にあり、堤防を挟んで陸地側に各種施設が建設されている。
定期の国内線は東京便、札幌便をANAが運航しており、国際線はソウル便、大連便、上海便、台北便がある。年間旅客者数は35.5万人※1で、パンデミック前の水準までは回復していないものの徐々に戻りつつある。貨物量はパンデミック以降、低水準のまま推移を続けている。
富山市内に近くアクセス性に優れ、中心部である富山駅からバスで約20分、タクシーや自家用車なら約15分程度である。また無料駐車場が1,500台以上※2を収容可能となっている。
愛称である「富山きときと空港」の”きときと”は富山弁で”新鮮な”を意味し、地元の海の幸を知ってもらいたいという思いから2012年より採用されている。
旅客ターミナル施設の隣には、スポーツ施設が併設されており、体育館やプールのほか、子どもたち向けの電子射撃やビリヤード、卓球なども楽しめる場所となっている。
正式名称 | 富山空港 |
住所 | 富山県富山市秋ヶ島30 |
空港種別 | 地方管理空港 |
Webサイト | https://www.toyama-airport.co.jp/ |
アクセス | 富山駅からバスで約20分、車・タクシーで約15分 |
駐車場 | 無料:1,531台 有料:111台 |
滑走路 | 1本 2,000m×45m(02/20) |
敷地面積 | 91.6ha |
就航路線 | 6路線(国内線:2路線,国際線:4路線) ※2024年12月23日時点 |
利用エアライン | 5社 ※2024年12月23日時点 |
3レターコード | TOY |
輸送実績(2023年)
総発着回数 | 3,169回 |
総旅客数 | 355,234(国内線:322,464,国際線:32,770) |
貨物量 | 229トン |
参照元:国土交通省 空港管理状況調書
ターミナルビル概要
ターミナル数 | 1 |
運営会社 | 富山空港ターミナルビル株式会社 |
面積規模 | 16,262㎡ |
運用時間 | 14.5時間(7:00〜21:30) |
沿革
1963年 | 公共用飛行場として1,200mの滑走路で供用開始 |
1970年 | 東京便(YS-11型機)が就航開始 |
1984年 | ジェット機の離発着が可能な飛行場(滑走路を2,000mに拡張)として供用開始 |
1993年 | 国際線ビルが竣工 ソウル便が就航開始 |
2006年 | 国内線・国際線のターミナルビル一体化 |
2012年 | 「富山きときと空港」を愛称に決定 |
参考文献/URL
世界の空港辞典 (編著:岩見宣治,唯野邦男,傍士清志,2018)