ポーランド航空航法庁(PANSA)は、航空・地上通信をデジタル化し、航空交通の安全性と効率性を高めるため、世界的な航空輸送ITプロバイダーであるSITA社と4年契約を締結したという。
新しいソリューションが導入される空港は、ワルシャワ・フレデリック・ショパン、クラクフ・バリツェ、グダニスク・レフ・ワレサ、カトヴィツェ、モドリン、ヴロツワフ、ポズナン、ルツェゾフの8空港とのこと。
クリアランスなどの通信をデジタル化
PANSAのような航空ナビゲーションサービスプロバイダー(ANSP)は、効率的で信頼性が高く、クリアで、航空機のパイロットとの重要なデータ交換(出発の許可など)を管理できることが必要となるため、航空管制システムや航空機との通信という重要な要件を満たすべく、SITA社のATCデータリンクサービスによって音声からデジタルによる出発許可に移行することで、PANSAが監督する空域を効率的かつ安全に運用することが可能になるという。
コミュニケーションのミスを減らし、安全性を向上
また、DCL(Departure Clearance)データリンクサービスは、航空管制官とパイロット間の出発許可のデジタルによる交換をサポートするほか、航空管制官(ATCO)が使用する他のシステムとのインタフェースも容易に提供できるとのこと。DCLは、従来の低品質な音声通信がゆえに発生する誤解を減らすことができるため、より速く、より正確な通信を行うことができるという。結果として、正確なクリアランスをタイムリーに該当の航空機に届けることができるため、安全性の向上と遅延の減少につながるという。
PANSAの航空ナビゲーション部門のバイスプレジデントであるMaciej Rodak氏は「ポーランドはEUに入る東側の主要なゲートウェイであり、ヨーロッパで最も大きな空域の1つです。私たちは、毎日約2,000便に相当する旅客や航空会社の安全を確保するために、最新技術を活用しています。2017年からはSITA社と協業しており、私たちのニーズに応えてくれると確信しています。」と述べている。
また、SITA FOR AIRCRAFT社のCEOであるYann Cabaret氏は「PANSA社とのパートナーシップを継続できることを嬉しく思います。当社のDCLデータリンクサービスは、ポーランドの航空交通通信のアップデートに貢献し、旅行需要の増加に伴う安全性と効率性をサポートします。」と話す。
SITA Press Release