フィンランド・ヴァンターにあるヘルシンキ・ヴァンター国際空港(HEL)を運営するFinavia社は、手荷物検査のスキャン機器に次世代技術を導入し、セキュリティコントロールをより迅速かつ容易にするという。また、フライトはすべて1つのターミナルに集約され、現在のターミナル1および2は過去のものとなるそう。
電子機器や液体を取り出すことなく手荷物検査を実施
Finavia社の空港インフラ・サステナビリティ・安全・セキュリティ・コンプライアンス担当バイスプレジデントであるHenri Hansson氏は「私たちは開発したプログラムを通して、ヘルシンキ空港のサービスと旅客の快適性を世界最高水準にすることに重きを置いています。乗り換えの効率化のみならず、旅客体験の包括的な開発にも投資してきました。新しい高度なセキュリティコントロールと全フライトの一元化は私たちのサービス向上にとって重要な要素となるでしょう。」と話す。
今回、HEL開発プログラムの一環として、同空港に新しいセキュリティコントロール向けの最新技術を導入。これによって、旅客は電子機器や液体の入ったバッグを手荷物の中から取り出すことなくセキュリティチェックを受けることができるという。
保安検査時の旅客のストレス低減のために「青色」を活用
また、収容人数を倍増させたことで、自動化された新しいラインと同様に、保安検査場でのサービスをスピードアップすることができるとのこと。さらに、広々とした保安検査場となったため、旅客は荷物の準備やパッキングがしやすくなっているという。
Hansson氏は「私たちは機器や操作方法の検証や検査担当者のトレーニングにも投資しています。また、計画段階での旅行体験にも注意を払っており、セキュリティコントロールの色を青色にしました。これは、青色はストレスレベルを下げるという研究結果が出ているためです。」と述べている。
2022年7月以降は1つのターミナルですべてのフライトを取り扱う
Finavia社のヘルシンキ空港担当バイスプレジデントであるUlla Lettijeff氏は「2021年12月にオープンした新ターミナルにおいて全フライトのチェックインと手荷物サービスを一元化する予定です。これにより旅は簡単でスムーズになります。さらに、どのターミナルから出発し、どのターミナルに到着するかを考える必要がなくなります。」と話す。
新ターミナルへの移行は春から夏にかけて行われるという。フィンエアーやブリティッシュエアウェイズなど現在ターミナル2を利用するエアラインから順次、新ターミナルの出発ホールへと移動していくとのこと。新ターミナルの保安検査場を通過したあと、ゲートエリアまでは直通で行けるようになっており、ショップやカフェが新設された広々とした出発エリアが完成するという。ターミナルのメイン入り口から最も近いゲートまでは約200メートルだという。
なお、新ターミナルへの移行は6月末までに完了し、7月からは1つのターミナルによる完全運用を目指すとのこと。
Finavia Newsroom