米国の格安航空会社であるスピリット航空は、テキサス州にあるダラス・フォートワース国際空港(DFW)でセルフバッグドロップサービスの提供を開始。生体認証を備えたシステムを導入し、旅客体験のさらなる向上を図るという。
最先端技術で対面のやりとりを削減
導入に合わせてチケットカウンターを改修し、乗客とスタッフが接触する機会を減らすとともにチェックイン工程を効率化。乗客が到着するカーブサイドから飛行機への搭乗まで、これまで以上に迅速に移動できるよう最先端の技術が採用されているとのこと。
スピリット航空は2019年にMaterna Intelligent Passenger Solutions(IPS)North America社と、国内初となる生体写真照合ソリューションの開発を開始。また、チェックイン時の対面でのやり取りを減らすことも追求。このソリューションによって手荷物を預ける際に立ち止まり、身分証明書を係員に渡す必要がなくなるという。
革新的なソリューションの検証を継続
スピリット航空の空港サービス担当であるMike Byrom氏は「お客様がロビーで過ごす待ち時間を減らすため、旅行を合理化するような自動化やセルフサービスへの投資など、あらゆる面で改善し続けることを使命としてきました。私たちのお客様はハイテクに精通しており、これらの選択肢を高く評価していただいています。また、不必要な対面のインタラクションを減らすことで、空港オペレーションを変えつつあります。」と話す。
DFWイノベーション部門の副責任者であるJodie Brinkerhoff氏は「ダラス・フォートワース国際空港は、安全で効率的、かつシームレスな旅客体験を提供する革新的なソリューションを見つけ、検証することに尽力しています。我々は、パートナーであるスピリット航空が生体認証を利用したセルフチェックインと手荷物預け入れプロセスの導入をサポートできることを嬉しく思います。これにより、お客様は自己完結できる機会が増えるとともに、対面での手続きや書類交換の必要性を減らすことができるでしょう。」と述べている。
手荷物検査の所要時間を30%削減
スピリット航空の利用者は現在、DFWで毎日400~500個のバッグを預けているが、その一つ一つが合理化可能な従来の対面式のものだという。検証データによると、今回の新しいソリューションによって、乗客1人あたりの平均処理時間がわずか70秒に短縮され、手荷物検査に費やす時間が30%削減されたとのこと。さらに国内線・国際線どちらの利用であっても時間の短縮と対面のやりとり削減が可能だという。
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