米国のテクノロジー企業アップル社は、アリゾナ州でApple WalletでのデジタルIDおよび運転免許証(mDL)のサポートを正式に開始するという。2022年中にコネチカット州、アイオワ州、ケンタッキー州、メリーランド州、オクラホマ州、ユタ州でサポートエリアを拡大する予定であり、航空輸送業界において、歓迎すべき一歩となりそうだ。
Apple Walletへ自ら登録可能
Apple Walletへ運転免許証や州から発行された身分証明書を追加するには、スマートフォンのカメラと物理的なIDを使って簡単な手順で行うことができ、WalletにIDカードを追加する人が、そのIDカードが属する人物と同一であることも確認できるという。国は、ユーザーがWalletに運転免許証や州のIDを追加するリクエストを確認し、承認することになるという。承認されると、ユーザーは物理的なIDや免許証を提示する必要がなくなるため、Wallet上のデジタルIDは物理的なIDと同じレベルの信頼性で受け入れられるという。
初期は一部の承認された空港でのみ利用
デジタルIDは一部の承認されたTSTの保安検査場でのみ利用ができるとのこと。保安検査場では、iPhoneまたはApple WatchをTSAのCredential Authentication Technology(CAT)リーダーにタップするだけだという。
物理的なIDを見せたりスキャンする必要なし
NFC通信を利用して、ユーザーのデバイスとCATリーダーとの間に安全な接続が確立されているとのこと。また、ユーザーには、認証プロセスにおいてTSAと共有される情報を確認する機会が与えられるという。ユーザーからの同意取得後、本人確認ができれば、CATシステムがTSAのSecureFlightデータベースに接続してフライト情報を確認するため、旅行者は搭乗券を見せたりスキャンしたりする必要がなくなるという。
調査会社のStatista社によると、現在のスマートフォン利用者数は66億4800万人で、旅行においてデジタルIDプロセスを導入する理想的なタイミングであるという。旅客体験にデジタルを活用することは、タスクを簡素化し、物理的なタッチポイントを減らすことに役立つという。
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