カタールのハマド国際空港は、ハマドビンハリファ大学と共同研究のパートナーシップを締結することを発表した。
可視化分析や動的グラフ化といったリサーチ手法を用いて、空港での旅客体験を向上させる方法を模索していく。カタール国内では初の取り組みとなる。資金面ではカタール財団から助成金が投じられている。
パートナーシップの期間は3年間で、ハマドビンハリファ大学からはリサーチ手法のアドバイスやソフトウェアが提供される。その技術を使って、空港の膨大なデータから関連性を見い出し、可視化することで旅客の行動パターンを特定。それに基づいて旅客それぞれに合った体験を提供していくという。
ハマド国際空港のCOOであるBadr Mohammed Al-Meer氏は「この戦略的パートナーシップがお客様に対して他に類を見ない空港体験を提供できるようになると信じています。旅客の移動時間を最適化し、ターミナルで過ごす体験をパーソナライズできることを心待ちにしています。」とのこと。
また、ハマドビンハリファ大学理工学部の学部長であるMounir Hamdi博士は「世界有数の物流拠点であるハマド国際空港とのコラボレーションは、我々の研究の実用性を示す素晴らしい事例となるでしょう。」と述べている。
ハマド国際空港は、新しいテクノロジーを活用し、革新的なソリューション開発に力を入れており、ターミナル施設での旅客体験の向上に絶えず努力している。
COVID-19に対する取り組みでは、機内持ち込み手荷物検査にUV-C手荷物トレイ消毒のプロトタイプをいち早く導入したり、ウイルスの除菌に効果的な紫外線を照射する完全自律型消毒ロボットを配備するなど行っている。そのほかにも、赤外線によるサーモグラフィー、人工知能、拡張現実ディスプレイなどの高度なテクノロジーを使い非接触での体温測定も行うなど、空港のオペレーション遂行力を高める取り組みを強化している。
ハマド国際空港 Press Release