シンガポールへの入国など国境を管理するシンガポール入国管理局(ICA)は、2024年の第1四半期から次世代自動国境管理システム(ABCS)をベースとした自動化レーンに順次置き換え、シンガポール在住者と出国する外国人短期渡航者はパスポートを提示することなく審査を可能にするという。
自動化で出入国審査をよりスピーディーに
これにより、旅客はよりスムーズかつスピーディーな出入国審査が可能になるとともに、ICAは旅客の増加や限られた空港スタッフリソースに対応することが狙いとのこと。
すでに、2022年5月には自動化クリアランス・イニシアチブ(ACI)を導入し、51の国や地域のパスポートを持つ旅客は、初めてシンガポールに訪れる場合でも、事前登録することなく、自動入国審査レーンを利用することができる。
モバイルアプリに各種サービスを集約
また、出入国管理・登録サービスのデジタル化も進められており、MyICAというモバイルアプリにサービスを集約している。2022年4月の開始から270万ダウンロードされているという。
さらに、2022年12月にはチャンギ空港(SIN)の一部入国審査エリアに世界で初めて、特別アシスタントレーン(SAL)を導入し、複数名の旅客グループとして入国審査を行うことができる自動化レーンを設置。車椅子を利用する旅客や幼児を連れた旅客など4名までの家族連れの旅行者を対象としており、2023年末からは他のエリアにも拡大される予定だという。
入国前は事前にリスク評価を実施
これらの取り組みには、出入国審査のセキュリティ強化も含まれているという。エアラインから提供される事前情報に基づいて、旅客が到着する前にリスク評価を実施。セキュリティや出入国に関してリスクがある旅客は、自動チェックイン時にフラグが立てられ、必要に応じてICA職員がさらなる評価を行うとのこと。
The Immigration & Checkpoints Authority Newsroom
JETRO ビジネス短信(2023年5月9日)
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