カナダ政府が空港や航空会社と協力し、旅客の待ち時間短縮に取り組む

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カナダ政府は、カナダ国内の一部の空港で発生している待ち時間が、旅客に影響を与えているとして、空港や航空会社、その他さまざまなパートナーと協力し、夏の繁忙期に向けて遅延を減らすための取り組みを始めているという。カナダへの入国および出国をよりスムーズかつ安全にするために合理化することが目的とのこと。

保安検査場で30分以上の待ち行列は全体の3%

これらの取り組みは、カナダのすべての主要空港で保安検査場の待ち時間が削減できていることから、すでに効果を発揮しているという。トロント・ピアソン国際空港では一部、遅延が発生することもあるが、その他ほとんどの空港では遅延が発生していないとのこと。とはいえ、トロント・ピアソン国際空港とバンクーバー国際空港において、保安検査場で30分以上並んで待機している旅客は全体の3%に過ぎず、空港やカナダ航空輸送安全局(CATSA)、航空部門の従業員らの努力の結果とのこと。

保安検査スタッフの強化や混雑に合わせたスタッフ配置を実施

カナダ政府が空港における遅延に対して、航空業界と協力し、具体的に行ったことは下記のとおり。

  • カナダの関係省庁と航空業界のパートナーらと、保安検査および出国審査、税関チェックにおける遅延の改善策を検討するタスクフォースを設置
  • 保安検査スタッフの採用を強化し、トロント・ピアソン国際空港やバンクーバー国際空港を含むカナダ4大空港で644名、カナダ全体で865名ものスタッフを新たに採用
  • 旅客がカナダの空港へ到着する前に使用するArriveCANアプリの情報を活用し、入国者数が多いと予想される日は空港スタッフを増員
  • カナダ公衆衛生局は、6月1日付で、すべての空港において国際線から国内線への乗り継ぎ時に実施していたランダム検査の義務付けを廃止
  • カナダ運輸省と各空港は、保安検査スタッフに対して各種証明書を発行し、雇用プロセスを迅速化することで、検査処理能力を補強
  • 空港、航空会社、警備会社はCATSAと協力し、混雑ピーク時に検査スタッフを確保できるようスケジュールを調整
  • カナダ国境サービス庁(CBSA)とグレーター・トロント空港公団は、トロント・ピアソン国際空港の税関エリアに25台のキオスクを追加設置
  • CBSAは従業員の稼働率を上げ、学生のアルバイトも就業中
  • カナダ運輸省、空港、航空会社は、SNSや広告などマルチメディアを通じて旅客やその他関係者とのコミュニケーションを強化し、搭乗前のスクリーニングや到着後の手続きに必要な準備を整え、空港の出入りをよりスムーズに実施

組織の壁を越えた協力体制の構築

カナダ政府は「新たな旅客をお迎えし、航空部門をサポートすることでカナダの経済を活性化させることに全力を尽くしています。特に大規模空港における国際線到着便については、やるべきことがあると認識しており、旅客の待ち時間を減らすために、各省庁や航空業界のパートナーとの協力を続けていきます。」と述べている。

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